2012年2月12日
おんなのこと、うみ
むかし、
うみのちかくにすむおんなのこがいました。
おんなのこの、おばあちゃんとおとうさんは、さかなやさんをいとなんでいました。
あさはやく、おとうさんがうんてんするトラックにのり、「せり」とよばれる、おさかなのデパートにつれていってもらったこともあります。
おんなのこは、おとうさんとおかあさんと、まだヨチヨチあるきの、おとうとといっしょに、ときどき、ちかくのうみへでかけました。
おんなのこは、うみべでかいがらをひろったり、いきものをつかまえたり
それはむちゅうであそびました。
かのじょのたからものは、なみうちぎわでひろった、まあるい、いろとりどりのガラスと、いろんなかたちのかいがらでした。
それから、おとなになったかのじょは、「イルカとおよぐ」ゆめをかなえるために、うみにもぐりました。
それは、オーストラリアというくにで、かのじょはたくさんのイルカたちとうみであそびました。
オーストラリアというくにのうみでは、おおきなウミガメやナポレオンフィッシュやサメと、であいました。かわいらしいクマノミや、いろんないろのイソギンチャクにもであいました。
かのじょが、いちばんきにいっていたのは、うみのなかから、かいめんをみあげたとき、はきだしたじぶんのあわが、きらきらとかいめんにのぼっていくけしきでした。
ずいぶんおとなになったかのじょは、いま、とおいむかしに、おとうさんとおかあさんにつれられてあそんだうみをよくおさんぽしています。
いつも、かのじょのじんせいには、うみがありました。
かのじょのゆめは、きれいなうみのそばでくらすことです。
まいにち、しおかぜにふかれながらおさんぽをして、ゆうがたは、うみにしずむたいようをみて、そんなふうにくらせたら、どんなにしあわせなのだろうと、おもっています。
そんなかのじょは、かんがえます。
せかいじゅうのひとたちは、
むかし、じぶんたちが、うみからうまれたことを、おぼえているのだと。
だから、なみのおとをきくと、なつかしいきもちがして、こころがしずかになるのだと。
かのじょが、うみにひかれるのも、やっぱり、ちゃんとりゆうがあったのでした。
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